2022-01-01から1年間の記事一覧

5(末の露本の雫)

夜雨が熾す白熱色の線香花火

re(230606)-無題

人間の情報で、一番はじめに失われるのは声だと思う。 父方の祖母は、昨年の1月に死んだ。私が年賀の電話をした、3日後だった。私が来週成人式だと言うと、「そうかい、そうかい」と栃木訛りの相槌を打っていた。夏に会いに行く度、「あらまぁ、大きくなって…

3(無題)

本棚に並べたある日のカップ麺と自殺

2(son parfum)

今日5番目の太陽が堕ちて、きっと明日も林檎の実が食べたい

1(le rien)

生存本能の遺却と直観される幸福が完全になった瞬間、残夜の珈琲を淹れるように自死

0(入水)

内も外も海その直前に求めた地は言海